糖尿病は、何らかの原因でブドウ糖をうまく細胞内に取り込めなくなり、血液中のブドウ糖が増えて高血糖となる病気です。
糖尿病自体は初期段階ではほとんど自覚症状がありませんが、放置すると全身の血管に悪影響を与え、心筋梗塞や脳梗塞などの命にかかわる病気、失明、腎不全、手足のしびれ、足の切断などの重篤な合併症が発生する可能性があります。そのため、早期に発見し、治療を開始することが大切です。
当院では血糖・HbA1c迅速検査装置を導入しており、約5分で結果が得られます。
HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は過去1~2ヵ月の血糖値の平均を反映するもので、検査日の食事の量や時間に左右されず、過去の血糖値のコントロール状態を正確に知ることができる重要な指標となります。
飲食物から摂取した栄養素は、ブドウ糖として細胞に取り込まれ、細胞のエネルギー源として血液中に運ばれます。この際に、膵臓で生成されるインスリンが重要な役割を果たします。糖分が血液中に流入すると、インスリンが分泌され、糖分をエネルギー源であるグリコーゲンに変換したり、脂肪として蓄積したりすることで、血糖値が一定に保たれます。
しかしながら、インスリンの分泌量が少ない、あるいはインスリンの作用が低下すると、糖が変換されずに血管内に溢れ、高血糖状態が持続します。通常、血糖値は空腹時に70~110mg/dl程度で、食後には上昇しますが、上限は140mg/dl程度です。血糖値がこれを超えると、高血糖と診断され、長期的に高血糖が続くと糖尿病と診断されます。この状態は糖代謝異常とも呼ばれます。
糖尿病自体は初期段階ではほとんど自覚症状がありません。しかし、放置すると全身の血管に影響を与え、心筋梗塞や脳梗塞などの命にかかわる病気、失明、腎不全、手足のしびれ、足の切断などの重篤な合併症が発生する可能性があります。現在、日本では約1,000万人が糖尿病であると言われ、非常に注意が必要な病気です。
しかし、早期発見と適切な治療によって、血糖値を適切にコントロールすることで、様々な合併症を予防し、健康的な生活を維持することができます。当院では、患者様が糖尿病と向き合い、長期にわたって健康的な生活を送ることができるよう、診療とサポートを提供しています。
糖尿病の診断は、一般的に血液検査によって行われます。血液検査によって血糖値とHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)の数値が調べられます。HbA1cは、赤血球内のヘモグロビンに結合したブドウ糖の量を測定し、過去1〜2ヶ月間の血糖値の平均を反映するものです。このため、検査日の食事の量や時間に左右されず、過去の血糖値のコントロール状態を正確に知ることができる重要な指標となります。
Ⅰ型糖尿病は免疫の異常によって引き起こされるため、現時点では予防方法が存在しません。しかし、生活習慣に関連するⅡ型糖尿病や妊娠糖尿病は、適切な生活習慣を実践することで、発症や悪化、合併症の進行を予防することができます。
食習慣については、食べ過ぎや飲み過ぎによって糖質を過剰に摂取すること、間食や夜食などが問題となります。これによって引き起こされる肥満(特に内臓脂肪型肥満)は、インスリン抵抗性を高め、血液中のブドウ糖が取り込まれずに血糖値が上昇しやすくなることがわかっています。一方、筋肉が発達していると、インスリンの作用が高まり、血糖値が下がりやすくなることが分かっています。ウォーキング、体操、筋トレなどの運動を取り入れ、インスリンの働きを改善するようにしましょう。
これらの生活習慣の改善は、糖尿病の治療および予防に効果的です。当院では、栄養指導も実施しておりますので、糖尿病に気をつけたい方や健康的な食生活を身につけたい方は、お気軽にご相談ください。また、患者様の状況に応じて、薬物療法なども行っています。